(4)大学卒業、そして社会人へ。

夢、一瞬で消える

元々「警察官になりたい」と思って入った大学でしたが、ある日現職の警察官の方の講演があり、
そこでは警察官の仕事の内容や大変な事等リアルな話を聞く事が出来ました。
しかしそのリアルな話が”リアル過ぎて”、想像すると自分には無理だなとなってしまいました。

僕は警察官の「職」ではなく、警察官の「制服」に
憧れていただけだったんだ…。

せっかく大学に入ったのに夢がなくなって本当に勿体ないし、親に申し訳ない気持ちになりました。

苦戦する就活

当時は就職氷河期からまだ抜け出せておらず、求人が少なく周囲で就活する人は多くても
採用が決まったと言っていたのはごく少数でした。
僕は警察官の夢はなくなりましたが、NTTの短期アルバイトが本当に楽しかった思い出があったので、
NTTで且つ地元九州で働きたいと思ってNTT西日本の関連会社の新卒採用に応募しました。
福岡で一次面接があり、当時の面接官の方がとても優しい人で、
『短期アルバイトが本当に楽しかったのでまたパソコンに関われる仕事をしたいです。』
と話をしたら素敵な笑顔で、

会社で会えるのを楽しみにしているよ

と言ってくれて、一次面接は合格になりました。

最終面接は大阪であり、一次面接とは異なりコワモテの面接官と話すことになったのですが、

君には各地で電柱を立てる仕事をして貰いたい

と言われ、自分がやりたかったPCの仕事ではないのと高所恐怖症なのもあったので、
『それは僕には出来ない仕事です。』
と話をしたら、

あっそ。じゃあご縁がなかったという事で。

と最終面接は落ちてしまいました。

マジかよ… ( ゚д゚)

“安定”を求めて事務職へ

就活は一気に何十社も受けている人が多い一方で、僕はそんな器用な事は出来ないと、1社受けてダメだったら
次の会社に…という非常に非効率なやり方をしていたのでなかなか就職が決まらない日々が続きました。
そんな中、地元延岡で就職説明会を受けた時に大きい鉄工会社が経理職を募集していて、
僕は経理のことなんて何も分からなかったのですが、PCを使う仕事でもあるし、経理ならリストラもなさそうだし、
やってみたら意外に向いているかもしれないと考えてその会社に応募しました。

就職説明会で人事部長の方と話が盛り上がったのもあり、かなり優遇されていた?のか面接はあまり良い感覚がなかったのですが、結局新卒の経理職で採用されることになりました。

経理の仕事は理解できれば楽しい

高校でも大学でも簿記とは無縁だった僕に経理なんて分かるはずもなく、先輩たちに教えていただくも、
理解するのにかなり時間がかかりました。貸借対照表、損益計算書、手形、売掛金…聞いたことない言葉ばかりで、
伝票起票も貸方借方なんだそれ?という状態で本当に何も出来ないので、
最初は電話対応や教えられた通りに会計ソフトに記帳する日々が続きました。
僕には50代のベテラン事務員Nさん(会社で1番経理が出来、上司もこの人には何も言えない)が教育してくれました。

Nさん

大丈夫。私が全て教えてあげるから。

Nさんは何も分からない僕に嫌な顔せず1から丁寧に教えてくれて、こんな僕でも2ヶ月を過ぎた頃くらいから
経理の仕事の流れをある程度理解出来て、入力にミスがなかった時や数字が合致した時の喜びが増えて経理の仕事の楽しさが分かるようになってきました。

こんな自分にしっかり向き合って教えてくれるなんて、
Nさんは僕にとって神様のような存在だ…

そう思いながら、充実した日々を過ごしていました。


・・・と、今日の投稿はここまで。
投稿を色々いじりながら書いてみましたが、前回よりは読み易くなりましたかね…?
また次回の投稿もお楽しみに。

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